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施工実績ページが“写真集”で終わっていませんか?

多くの建築会社や工務店のWebサイトには「施工実績」ページが存在します。しかし、その多くが“完成写真を並べただけのギャラリー”になってしまっているのが現状です。写真の美しさだけで家づくりの魅力を伝えることは難しく、実際には「どんな想いで」「どんな要望を形にしたのか」といったストーリーが伴ってこそ、見る人の心を動かします。

「うちはデザインには自信がある」「写真を見れば良さは伝わるはず」と思っていても、訪問者は専門家ではありません。建築の“良さ”を読み取る力を持たない人にとって、ただの写真一覧は“雰囲気が似た家が並んでいるページ”にしか見えないのです。

だからこそ今、工務店サイトに求められているのは「写真の美しさ」と「文章による背景説明」のバランスです。両者をうまく組み合わせることで、初めて「この会社にお願いしたい」と思われる施工実績ページが完成します。

写真だけでは伝わらない“建築の魅力”

建築という仕事は、完成した建物そのものよりも、その過程に価値があります。施主との打ち合わせ、素材選定、構造的工夫、現場のこだわり…。これらの“プロセス”こそが、他社との違いを生む要素です。

しかし、写真だけではその背景を伝えることはできません。写真から読み取れるのは「出来上がりの美しさ」までであり、その裏にある“設計意図”や“施工技術”までは届かないのです。

  • 💡 「どんな課題を解決したのか」を文章で補足する
  • 💡 「どんな要望があり、どのように実現したのか」を具体的に書く
  • 💡 「現場で工夫した点」「こだわりの素材選定」などを短く紹介する

これらの説明を写真に添えることで、閲覧者は「技術的な信頼」と「人間的な誠実さ」を感じ取りやすくなります。つまり、“写真で惹きつけ、文章で納得させる”ことが重要なのです。

理想的な“施工実績ページ”の構成

見た目の印象だけに頼らず、ストーリーとして伝わるページ構成が大切です。以下のような構成を意識することで、内容の濃い実績紹介が作れます。

  • 💡 タイトル+サブタイトル:家の特徴やテーマを一言で表現(例:「家族5人がゆったり暮らせる二世帯住宅」)
  • 💡 概要:施工エリア、建物種別、工期、延床面積などの基本情報
  • 💡 施主の要望:「収納を多くしたい」「冬でも暖かい家にしたい」など具体的な希望を明記
  • 💡 設計・施工のポイント:要望をどう形にしたか、こだわった箇所を解説
  • 💡 完成写真+工事中写真:完成だけでなく、施工中の信頼感を見せる
  • 💡 担当者コメント:現場の声を添えて“人の温度”を伝える

このように写真とテキストを段階的に配置することで、読む人の理解度が高まり、「自分たちもこんな家を建てたい」という感情を喚起できます。

“写真の選び方”が印象を決める

施工実績ページで最も重要なのは、やはり写真です。とはいえ、単に「きれいな写真」を並べればいいわけではありません。見る人に“生活のイメージ”を感じさせる写真が効果的です。

  • 💡 建物全体+ディテール(照明、キッチン、外構など)の両方をバランスよく掲載する
  • 💡 生活感のある写真(家具や雑貨を配置した写真)を活用する
  • 💡 晴れた日の自然光写真を中心に、色温度を統一する
  • 💡 同じ画角ばかりでなく、広角とクローズアップを組み合わせる

撮影時には「写真を見た瞬間に住みたくなる」感情を意識することが大切です。特に、リビングやキッチンなど家族の中心となる空間は、光の入り方や奥行き感まで考慮して撮影すると、温かみのある印象を生み出します。

“文章で伝える”実績ページの要点

写真の印象を補うのが文章です。実績紹介の本文では、「成果報告」ではなく「共感ストーリー」として書くことを意識しましょう。

  • 💡 「きっかけ」→「要望」→「提案」→「完成」→「お客様の声」の流れで構成
  • 💡 難しい建築用語を避け、一般ユーザーにも理解しやすい言葉を使う
  • 💡 お客様の言葉(例:「こんなに明るい家になるとは思いませんでした」)を引用する
  • 💡 設計者・現場監督など、担当者のコメントを添えることで誠実さを演出

こうした文章の積み重ねが、“この会社は丁寧に仕事をしている”という印象を強めます。結果として、資料請求や見学予約などの行動につながりやすくなります。

“更新が止まった実績ページ”は逆効果

もう一つ注意したいのは、施工実績の更新頻度です。更新が数年前で止まっているサイトは、「今は仕事がないのかな?」「もうやっていないのでは?」と誤解されてしまうこともあります。

理想的には、半年に1回以上の更新を目指すこと。もし頻繁な更新が難しい場合は、季節ごとにまとめて更新したり、特に代表的な施工例だけを厳選して追加する方法も効果的です。

  • 💡 新築・リフォームなどカテゴリを分けて掲載する
  • 💡 写真が少ない物件は、施工ストーリー中心で紹介する
  • 💡 SNSと連携して、最新情報をサイトに自動表示する

「継続して更新している会社」という印象は、信頼感の大きな要素です。ページの見た目以上に“動いているサイト”であることが重要です。

“比較される時代”の施工実績ページとは

今の住宅検討者は、複数の工務店サイトを比較しています。つまり「どの会社の施工実績が印象に残るか」が、選ばれるかどうかの分かれ道です。

写真の美しさだけでなく、「どんなお客様と、どんな思いで家をつくったか」を丁寧に伝えることで、他社との差別化が生まれます。また、SNSやYouTubeなどの動画と連携して“現場のリアル”を見せるのも効果的です。

  • 💡 竣工後の暮らしを紹介する「入居後レポート」ページを設ける
  • 💡 施工現場のタイムラプス動画で誠実な作業工程を見せる
  • 💡 スタッフの顔写真とコメントを入れ、“人”の存在を伝える

比較検討が当たり前の今こそ、実績ページの「見せ方」が企業価値そのものを左右する時代です。

まとめ

施工実績ページは、単なる“作品集”ではありません。そこには、会社の姿勢・技術・誠実さがすべて現れます。写真の美しさと文章の伝達力を両立させることで、「信頼」と「共感」を生み出すページに変わります。

建築会社や工務店にとって、“施工実績”こそ最大の営業資料です。ぜひ今一度、自社のページを見直し、「写真と文章のバランス」が取れているかを確認してみましょう。

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