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ユーザーを逃さない!ホームページ表示速度を改善する方法

ページの速さは直帰率・CV・検索順位に直結します。とくにモバイルでは「3秒以内に主要コンテンツが見える」ことが重要。ここでは、今日から実践できる具体策を“効果が出やすい順”に整理します。

まず押さえる目標値(目安)

  • LCP(主要コンテンツの表示):2.5秒以下
  • INP(操作応答):200ms 以下
  • CLS(レイアウト移動):0.1 未満
  • 初回表示:モバイル実機で3秒以内を体感目標

1. 画像最適化(最速で効く)

■ 何をする?

  • 画像形式:写真はWebP(可ならAVIF)、アイコンはSVG。
  • サイズ:表示幅に合わせて適正リサイズ。2x/3xは必要な箇所に限定。
  • 圧縮:オンライン/バッチでロスレスor低劣化圧縮。
  • 遅延読み込み:loading="lazy"を下部画像へ付与。
  • 先読み:ヒーロー画像にはfetchpriority="high"、重要CSSはpreload
  • 寸法指定:widthheightをHTMLに明記してCLSを防止。

■ チェック

  • ヒーロー画像の容量は数百KB以内(可能なら100〜250KB目安)。
  • カルーセルや背景動画は枚数・ビットレートを最適化。

2. キャッシュ&配信最適化

■ 何をする?

  • ブラウザキャッシュ:静的資産に長期Cache-Control+リビジョン付与。
  • 圧縮:サーバーでBrotli(なければGzip)を有効化。
  • CDN:画像・CSS・JSをエッジ配信。地理的距離とTTFBを短縮。
  • HTTP/2/HTTP/3:同時多重化で読み込み効率を改善。

■ チェック

  • 再訪時のキャッシュヒット率を確認(解析ツール/サーバーログ)。
  • CDN経由でTTFBが安定して200ms台に収まるか。

3. コード/フォントの軽量化

■ 何をする?

  • CSS/JSのミニファイ結合(HTTP/2環境では依存関係に注意)。
  • 未使用CSSの削減(ビルド時のパージ、コンポーネント単位の読み込み)。
  • JSはdefer/asyncでレンダーブロックを回避、下部読み込みを徹底。
  • フォントは自社ホスト+font-display: swap、ウェイトは厳選。
  • クリティカルCSSをインライン化してファーストペイントを前倒し。

■ チェック

  • 初期描画前にブロックする資産が残っていないか。
  • FOUT/FOITが気にならないレベルで表示されるか。

4. サードパーティタグの統治

■ 何をする?

  • 計測・広告・チャットなどの外部スクリプトを棚卸し。不要は撤去
  • 同等機能の重複(解析タグの多重設置)を解消。
  • タグマネージャで読み込み条件を厳格化(発火条件・遅延読み込み)。

■ チェック

  • 外部スクリプトのロード時間・失敗率がUXに影響していないか。
  • ファーストビューに不要なタグは初期ロードから外れているか。

5. サーバー/インフラの見直し

■ 何をする?

  • TTFBが遅い場合はプラン変更や高速サーバーへ移行。
  • PHP/Node等のランタイムを最新化、OPcacheやオブジェクトキャッシュを有効化。
  • DBはインデックス・クエリ見直し、不要プラグインは停止/削除。
  • グローバル配信はCDN+エッジキャッシュで遅延を平準化。

■ チェック

  • ピーク時でも応答が安定(エラー率・タイムアウトが増えていない)。
  • 主要ページでTTFBが200〜400ms台に収まるか。

6. CLS(レイアウト移動)対策

  • 画像・広告・埋め込みに固定寸法を指定。
  • Webフォント読み込み中のプレースホルダ採用(等幅/近似幅)。
  • 上部に挿入されるバナー/同意UIは事前予約領域を確保。

7. 計測と運用KPI

■ 定点観測

  • 主要3ページ(トップ/集客LP/コンバージョン)を毎週計測。
  • モバイル実機で体感確認(回線は4G/5Gを想定)。

■ KPI例

  • LCP 2.5秒以下、INP 200ms以下、CLS 0.1未満。
  • 初期JS容量 200KB(圧縮後)以下を目安に段階削減。

まとめ

最優先は「画像・キャッシュ・コード削減」。次に「サードパーティとインフラ」を見直し、定点観測で“速さの再発防止”を仕組みにします。小さな改善の積み重ねが、離脱防止と検索評価の両立につながります。

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