“SEO対策すれば上がる”時代はもう終わり
ここ数年、Googleの検索結果で「順位が安定しない」「以前よりアクセスが減った」と感じる企業サイトが増えています。
理由はシンプルで、**Googleの評価基準が“キーワード中心”から“信頼性と体験中心”へ変わった**からです。
以前は、タイトルやメタディスクリプションを最適化し、記事数を増やせばある程度順位が上がりました。
でも今は、「誰が書いているか」「実際に役立つ内容か」「ユーザーが満足しているか」が重視されます。
つまり、**“SEOだけ”ではもう足りない**のです。
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Googleが重視する3つの最新評価軸:「E-E-A-T」
Googleが公式ガイドラインで明示しているのが「E-E-A-T(Experience/Expertise/Authoritativeness/Trustworthiness)」という評価基準です。
簡単に言えば、「経験・専門性・権威性・信頼性」。
中小企業サイトでも、この4つを意識した構成が欠かせません。
① Experience(経験)=“実際にやっている人”の情報
「現場での実体験」が語られているかどうか。
たとえば、製造業なら「どんな工程で品質を保っているか」、建築会社なら「施工中の様子」など、リアルな現場写真や事例が評価されます。
Googleは今、単なる知識ではなく「自分たちが体験した一次情報」を高く評価する傾向があります。
AI生成コンテンツとの差別化の意味でも、**“自分たちの声”を出すことが最重要**です。
② Expertise(専門性)=“専門家としての一貫した発信”
サイト全体を通してテーマが一貫しているか。
専門外の内容を無理に発信していると、「専門性が低いサイト」とみなされます。
- 業界特化型の情報(例:建築なら断熱性能・施工管理など)を中心にする
- 記事タイトルに“自社の強み分野”を必ず盛り込む
- 代表・技術者など「発信者のプロフィール」を明示する
この「専門性の見せ方」が、SEOを超えた“信頼されるWebサイト”の鍵になります。
③ Trustworthiness(信頼性)=“実在する企業としての証明”
信頼性を判断する要素として、Googleは次のような要素を確認しています。
- 会社情報(住所・電話番号・代表者名など)が明示されているか
- 更新頻度が保たれているか(放置サイトはマイナス評価)
- SSL化(https)が適切に設定されているか
- 口コミ・実績ページなどで「第三者評価」があるか
この中でも特に重要なのが「第三者評価」。
たとえばGoogleビジネスプロフィールの口コミや、顧客の導入事例。
こうした“外部の声”がサイトの信頼を補強します。
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SEOから“CX(カスタマーエクスペリエンス)”へ
Googleは「ユーザーがどんな体験をしたか」を最も重視しています。
つまり、「検索結果→サイト閲覧→行動(問い合わせ・購入)」の流れがスムーズかどうか。
検索順位が高くても、ページで離脱されては意味がありません。
Googleの評価は、クリック後のユーザー行動(滞在時間、スクロール率、離脱率など)にも影響しています。
改善のヒント:CVを生む“体験設計”
- ページの冒頭で「このページで得られること」を明示する
- 1ページ1テーマに絞り、途中離脱を防ぐ
- CTA(行動ボタン)は単調にせず、“行動理由”を添える
- 画像やグラフを使い、理解を助ける構成にする
オフィス・ヒロで実施した改善事例では、
「導線ボタンに“まずは相談だけでもOK”と追記」しただけで、CVR(コンバージョン率)が約1.6倍に向上しました。
数字を動かすのは、“体験設計”です。
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「SEO対策」と「信頼設計」は両輪
SEOは集客の入り口。
でも、ユーザーに選ばれるためには「信頼の積み上げ」が欠かせません。
Googleが求めているのは、
“検索順位を上げるためのサイト”ではなく、
“ユーザーの課題を解決できるサイト”です。
そのためには、
- 自社の経験・強みを発信する(Experience)
- 専門分野を一貫して掘り下げる(Expertise)
- 企業としての信頼情報を整える(Trustworthiness)
この3つを地道に整えることが、結果的にSEOを強くします。
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まとめ:Googleに“選ばれる”会社サイトへ
中小企業にとって、SEOは依然として重要な集客手段です。
でも「上位表示されるだけ」ではもう十分ではありません。
これからは、
– 誰が書いたか
– どんな経験をもとにしているか
– 読んだ人にどんな価値を与えたか
この3つが、Googleに評価される決め手になります。
つまり、**“信頼を積み上げるSEO”** へと考え方を変える必要があります。
検索結果の順位よりも、“ユーザーに選ばれる理由”をつくる。
それが、今の時代に成果を出すサイトの共通点です。
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